2009年11月20日
サントリー美術館では、11月18日より 「清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―」展が開催されています(2010年1月11日まで)。
鏑木清方(かぶらききよかた)(1878~1972)は、明治から昭和という激動の時代にあって、人々の暮らしに残る江戸情緒に美を見出し、近代日本画に独自の画境を開きました。また、清方は伝統的な日本美術から多くのことを学んでおり、自身の画風にも色濃く反映されています。
今回出品される約125作品の中から、「春雪(しゅんせつ)」と「お夏清十郎物語」の2作品をご紹介します。
※写真は、美術館に許可を得て撮影しています。
◆「春雪」
清方が戦時中の疎開先の富士の景色をイメージした作品。女性の着物の褄(つま)から裾にかけて雪輪紋(ゆきわもん)が散らされ、夜明けや黄昏時の富士山の色である、「深川鼠(ふかがわねず)」で描かれています。展覧会に入るとすぐ、この「春雪」が迎えてくれ、その美しさに圧倒されます。
◆「お夏清十郎物語」
歌舞伎や浄瑠璃でも親しまれている井原西鶴『好色五人女』の「姿姫路清十郎物語」(宿屋但馬屋の娘お夏と色男・清十郎の悲恋)を描いた作品。花見に出かけた際、皆と別れ、一人清十郎を待つお夏が、椿をあしらった小袖に身を包んでおり、モティーフを大きく表す大胆なデザインは寛文から元禄期の流行を反映しています。
どちらも、凛とした女性の表情や、細部までこだわりのある着物の模様など、江戸の粋を感じさせる作品です。
今回は、清方自身が学んだ古きよき日本美術、そして近代に残る江戸情緒という、清方にとっての2つの"ノスタルジア"に焦点をあてた清方芸術の魅力をご紹介し、清方自身の言葉「清くあれ、潔くあれ、うるはしくあれ」を味わうことができる展覧会です。(この言葉は本展のメッセージにもなっています。)
清方の代表作はもちろん、初公開となる清方作品や清方旧蔵の肉筆浮世絵なども出品され、
第一章 近代日本画家としての足跡
第二章 近世から近代へ ― 人物画の継承者としての清方
第三章 「市民の風懐に遊ぶ」 ― 清方が生み出す回顧的風俗画
第四章 清方が親しんだ日本美術
第五章 清方の仕事 ― スケッチ、デザイン
の全5部の構成でご紹介しています。
この他にも、思わず見とれてしまうような美しい作品がたくさん展示されています。
六本木(東京ミッドタウン)にお越しの際には、ぜひ、サントリー美術館「清方/Kiyokata ノスタルジア―名品でたどる 鏑木清方の美の世界―」展にいらしてください。
今回はアリンカがレポートしました。
関連リンク
・サントリー美術館のサイト
・サントリー美術館 「清方/Kiyokata ノスタルジア ― 名品でたどる 鏑木清方の美の世界 ―」展(ニュースリリース)
http://blog.suntory.co.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/2346


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広報部2年目。mixiアプリ「みんなのまち」「サントリーチャンネル」も担当。
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